【ネタばれ注意】芝居「ビューティフルワールド」をみてハラハラ泣いた話

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ひとりで遊ぶことが多い

隣に知り合いがいるとそっちを気にして素直に感情がだせないから

泣くのはかっこ悪い
男は泣いてる姿を見せない
泣くと音がでるから迷惑をかけてしまうかもしれない

ゼンブくだらないことだってわかってる

泣くとすっきりするし
性別は感情を殺す理由にならないし
そもそもわたし最近遊びにいくときは女装だから適用外だし
イベント中、ステージに集中してるから相当でかい音ださないと気にしてる暇ないし

そんなことわかってるんだけど、知り合いが隣にいるとやっぱりできなくなっちゃうから
わたしはひとりで遊ぶほうが好きで

でもこれからの人生は
このヒトになら泣いてる姿、見せてもいいやってヒトとたまに遊びにいきたいな
そんなヒトとたくさん出会いたいな

お芝居ってこれまで馴染みがなくて
感想をブログに書くようになるって思ってもみなかったんだけど

見終わったあとに、このまま真っ直ぐ家に帰るのはおしい
お芝居みて感じたこの気持ちをもう少し大事にしたい

家についたら現実にどうしても戻ってしまうから
家じゃなくて

泣いてしまうような気持ちのときにひとりなのもイヤで
人気が少しだけほしい

少しでいい
ヒトがいるなとかすかにわかるくらいがいい
気持ちに浸っていたいから静かなトコロがいい

泣いたあとって口の中が、クシャってなる
クシャってなった口に潤いがほしくなる

そしたら喫茶店がいいかなって思って

でもコーヒーじゃダメなんだ、今日の気分には強すぎる
味も香りも刺激も

寄り添うように包み込むように
長い時間たのしみたいから

きょうはお茶がいい
泣いてボケた口と心を少しだけすっきりさせてくれる

ちょっと濃い目のお茶が飲みたい

わたしは運がいい

ぜーんぶの条件を叶えてくれる喫茶店ある
だからそこにいって、余韻に浸ってた

浸りたくなるくらいのお芝居だった

やっとみたお芝居のお話をしましょう
モダンスイマーズっていう団体さんの「ビューティフルワールド」っていうお芝居をみた

見ようと思ったきっかけはTwitterのリプで、1回みたけど当日券でまた見たいくらいだって
たまたま目にして

ふむ、そんなにいうなら気になるじゃない、すぐ行きたいじゃない
今日いきたいね、終わったあと歯医者の予約に間に合うかな?、いいや行っちゃえって軽い気持ちだった

だから行った当初は、お芝居ってライブみたいに当日券で入れるんだ
お芝居みてきたよ、今日もたのしかった(自撮り)で一日が終わるんだろうなって思ってた

けれどそうはならなくて
見に行ってほんとによかった

パンフレットのあらすじは

生まれてから冴えない40のおとこがいた
夫からまったく愛されていない妻がいた

ふたりの職場は一緒で、最初は話す程度から次第に関係を深めていく・・・

冴えない主人公は引きこもりで
完全にコミュ障
会話の最初がに「あっ・・」が入るくらいコミュ障

話をふられても、返すようなネタも話題もなくて
でも一応返事はしないといけないという分別は残っているから「あっ・・はい」

40歳でひきこもりという強い負い目

今更がんばってどうにもならないじゃないかという諦め

将来への不安

でもこのまま何事もなく続いて死ねるんじゃないかという淡い期待

でもどうにかしないといけない気がする苦しみ

ちょっと失敗するだけで砕ける自信

ヒトとかかわるだけで消耗する心

経験不足で何をするにもうまくいかない要領の悪さ

腫れ物にさわるような扱い・悪意

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あーなんでこんなに描写が思いつくんだろと思ったらこれわたしも感じてたからだ
高校時代は学校がバイト禁止だったからバイトもしないで
いい大学いっていい会社いったらゴールだと思ってたら人付き合いほとんどしなくて

長期の休みは部屋にこもってネットするかゲームするかでただただ時間を浪費して

なのに学生っていうモラトリアム期間からいきなり就職したら実戦投入されんの
学生はおんなじくらいの年齢同士でコミュニケーションとるからまだ楽なんだよね

会社入ったら、年が10も20も離れていてもおかしくなくてそこでコミュニケーションとらないといけない
話をあわせたり気を使うのは、年が下の役目

年とってて、経験値あって相応のヒトならまだわかるけど、そうじゃないヒトも当然いて
コミュニケーション不全同士でも仕事だからぎこちなく会話しないといけない

今思うと経験不足もあったけど、そもそも早めに見切りをつけて環境かえればよかったのに

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コミュニケーションとれないから苦痛しか感じなくて、仕事もうまく進まないから経験値効率悪くて、でも手放すのが怖くて
それでもしがみついていたら、結局病気になるような環境だったら

もっと見切りをさっさとつけて、コミュニケーションとりやすくて、早くレベルあげられるとこを探しにいってたほうが
早かったろうに

でも環境をかえるってものすごい怖い
経験とかきっかけとか勢いがなくて足がすくんだ

逃げ遅れて潰れて死んだ

20とか30でこれだから40になって感じるこの重みは幾ばくか
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主人公、ワケあって銚子の親戚の家でいきなり暮らしてと
強制的に移住させられる、した後から話が進んでいく

ひきこもり特有の生き辛さ

地方特有の狭くて閉じた空気

親戚一家の家庭状況は機能不全

お店で働くヒトの牽制しあう雰囲気

【ものすごい閉塞感】

どうにかしたいけど、どうにもならない
だけどまだ完全にダメになるほどでもなくて

コップのふち一杯に水がたまってギリギリ耐えてる

そんな閉塞感

物語が進むとコップにポタンと雫が落ちる
水面がゆれる

どうしていまこうなんだろう
もどかしいのにどうしたらいいのかわからない

登場人物ぜんいんの気持ちがわかる
その立場だったらそう言いたくなるよね
そうしたくなるよね

そんで通じなくて怒ってあたる、適当にあしらう、けなす
一方であたられてつらい、あしらわれて悔しい、けなされて悲しい

でも登場人物、それぞれの立場とか見てたら

なんだコイツ、理解できないわって思うことはなくて
それならそういっちゃうよね、そうしちゃうよねってわかってしまって

どうしてうまくいかないんだろっていうリアルさが際立って

そんなやりとりが1つ過ぎていくごとに、コップに雫がポタンと落ちて
静かにゆれる水面の波がジワっと広がっていく

そうやってゆっくり、ゆっくり
ポタッ、ポタッて閉塞感がたまっていく

その重みは降り積もる雪みたいで
シンシンと静かにただ静かに降り積もっていって

このまま積もっていけば雪の重みで圧死するのはわかるけど
雪単体の重さは軽くて、柔らかくて

まだだいじょうぶ、まだだいじょうぶかも・・・
ってじっくり押し潰してくる

前半、このどうしようもない閉塞感を静かに見てた

後半は痴情のもつれと崩壊

コップにたまった水が溜まり続けるならいつかは溢れて終わりがくるの

もつれにもつれた痴情のもつれ

端から見てたら喜劇なんだけどさ

現実で目の当たりにすると笑えないんだよね
まったく笑えない、感情がぐちゃぐちゃになって
24時間それに取り憑かれてそれが何日も
決着がつかなければ対象がこの世から消えるまで続くの

コミカルになってるのが救い
ほんとあれは笑えないから

これまでの謎が解けていくみたいに
コップが砕け散って押し流されていく

ほんとに最後
主人公と人妻の関係もいよいよ終わり

主人公は、逃げ出します
包丁もって追われます

端から見れば喜劇です

必死に逃げる主人公
でも逃げながら、考えたのは相手のこと

あのヒトは包丁もってることにも気づいてない
そんな姿ふさわしくない
それはダメだ

主人公はちょっと「マジメ」すぎて「やさしさ」がすぎたんだと思った
いまの世の中、そんなの気にしないで動く人間たくさんいる
好き勝手してくる
それにあわせなくちゃいけないんだと、「やさしさ」で「マジメ」にやろうとする
運よくそれで壊れないヒトもいる
運悪くぶっ壊れて沈んだままになるヒトもいる

主人公のひきこもりの理由

主人公ここまできてもう本当に逃げたくてしかたなくて、じぶんのコトで手一杯なはずなのに

逃げてる最中に
ふと目についたのは相手のこと
相手に最初にかけたコトバは「ごめんなさい」

そんなに追い詰められてるのに

そんなの見せられたら、そんな背景まで想像してしまったら

もうダメだった
わたしの心一杯ににたまった感情が溢れてしまった
グラスの端を水が伝うみたいに、静かに溢れて涙が流れてしまう
こんなに静かに泣くのは初めてで

ハラハラと
泣いてしまう

まだお芝居は続いていて

あなたに出会ってわたしの世界は
確かにちょっとだけ変わったんだよ

その瞬間はたのしかったんだよって
お互いに言い合ってて

一方通行じゃなくてひとりよがりじゃなくて
ちゃんとそこは認めあえたんだなって

それを見ていてまた泣いてしまう

クソったれな世界です
どうしようもない世界です

それでも世界はうつくしい
そう思ったお芝居
「ビューティフルワールド」

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